AGE 内科クリニック
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2005年01月18日

鍋を変えましょう ボケ防止の工夫

「あれ、この人名前なんて言ったっけ」。テレビを見ていて有名な歌手の名前がなかなか出てこない。最近とみに記憶力の減退を感じわたしもアルツハイマー病かなとふと不安にかられます。この病気こそが老人性痴呆を起こすのです。だいぶ前になりますが有吉佐和子さんのベストセラーから「恍惚の人」という言葉がはやりました。まさにこの恍惚に至る病なのです。恐ろしいのは、その介護のため多くの人が大変な苦労を強いられることです。原因が分かっていないのでもちろん治療法もない。しかも、高齢者ばかりでなく45歳くらいからこの病気に罹ってしまう人も見られます。

よく研究者は自分の研究している病気に罹って死ぬといわれます。そうすると、糖尿病以外にアルツハイマー病の研究も行っているわたしはかなり危ない。しかも、この患者さんの悲惨さを知れば知るほど糖尿のほうがまだましで、何とかもうひとつの方は避けたいと願ってしまいます。

そこで、その対策の第一歩として5年ほど前、家にあったアルミ鍋をすべて処分しました。理由は、当時アルミニウムがアルツハイマーの原因になると報告されたからです。しかも医学情報に敏感なドイツ人は早速ステンレス製などに変えたと聞いてもう私は躊躇しませんでした。今思うと、この決断は正しかったようです。アルミ原因説に関し、その後精力的に研究は進んできていますが、結論から言うと、まだ確定的なことはわかっていません。しかし、500以上ある研究を総合すると、原因としては灰色から黒というところでしょう。どうも、調理に伴い微量のアルミが鍋から溶け出してしまい、食品に混ざって体に取り込まれ、ゆっくりと脳に溜まって行くようです。特に記憶や認識をになっている部分に多くたまり、その働きを犯してゆきます。変化は非常に遅く、そのため症状の進行がわからないところが恐ろしいのです。

アルミに限らず一般的に金属を取り続けると恐ろしい病気の原因になります。
たとえば鉛。昔のおしろいにはこれが含まれており、皮膚から少しずつ吸収されます。江戸時代には、これを多量につけていたおいらんや芸者さんが若くしてなくなりました。また別の例としてラジウム中毒の方をわたしは経験しています。この方は雑誌で糖尿病によいというのを見て毎日せっせとラジウムを飲みました。学識のあるかたで、週刊誌などで随分もてはやされたこの治療法を長期間実践したのです。結果は全くの逆効果。大学病院で検査したところ、腎臓にラジウムが多量に溜まっていたのです。もう手遅れの状態で腎の働きは完全になくなっており透析治療となってしまいました。

しかし金属障害でもっとも有名なのは、大きな社会問題となった水俣病の水銀中毒でしょう。この病気については皆さんもよくご存知でしょう。これら金属による害に共通していることは、すぐに症状が現れないため、長年にわたって取り続けてしまったという点です。金属は怖いとう教訓を与えてくれました。

長生きできるようになったことは素晴らしいことですが、これからは長生きの質が大切です。わたしのところに来てくださる糖尿病患者さんには、ボケが多く起こることが分かっています。そこでわたしは雑談のなかで、こっそりとボケて他人に迷惑をかけないために、鍋を変えることをお勧めしています。

投稿者 ageclinic : 2005年01月18日 22:53